私たちはDNAレベルで進化の研究をしています。進化学は、地球上に存在する生物の多様性を理解するための学問であり、生物学・医学・発生学・生態学などあらゆる分野を横断的に結びつける役割もしています。また、地球上の生物多様性を保全する観点からも、その軸となる多様化のメカニズムを理解することは極めて重要であるとも言えるでしょう。
ただ、そんな大上段にかまえなくても良いと思います。たとえば、おかしな姿形をした虫なんかを見た時に、「な、なんじゃこれは?」と驚愕し、その生き物や現象に固執したい、自分だけが知る世界を作ってみんなに自慢したい、というある種マニアックな気持ちが、博物学時代から脈々と続く進化学(自然科学ともいえますが)の発露ではないでしょうか。そう考えると、私たちは好きなことで生計をたてるマニア集団といえるかも知れません。
しかし、私たちが熱狂的なコレクターやブリーダーのようなマニア集団と(少しだけ)違うところは、自分が感じた驚きや発見を、その分野の人々がこれまでに築き上げてきた学問レベルにまで引き上げ、それを論理的な科学論文として昇華させているところです。いい大人が職業で好きなことをやるとなると、みな大人気なく本気を出してきます、もちろん大人気なく本気な外国人とも競争になります。少しでものんびりしていたらすぐに先を越され、自分のやってきたことが二番煎じ、サイエンスの世界では水泡に帰してしまいます。そこが少し大変なところでしょうか。でも、それ以外は実に(実に!)楽しい毎日です。
今、東京を含めた首都圏近郊で、高等脊椎動物の進化をDNAレベルで研究できる所は実はすごく限られています。私たちの研究室は、目黒区の大岡山キャンパスという利便性もよく文化的にも好立地にあり、さらには国費を使いながら基礎研究の極みともいえる進化学ができるという、とてもありがたい状態にあります。ですから、私たち研究室メンバーは、日本だけでなく世界でもトップレベルの成果をあげ続けるんだという心づもりが必要なのも事実です。みなさんがこれから20代前半という人生の中でも極めて貴重な時期に何を成し遂げていくのかは、企業に就職するにしても、研究者として生きていくにしても、とても重要です。その貴重な時間を二階堂研究室の進化研究に費やしてみてはいかがでしょうか。生き物、解剖、飼育、進化などが好きであれば、とても充実して楽しい毎日になるでしょう。
「こんな研究がしたい!」という希望があればどんどん相談して下さい。
最大限尊重し,卒業研究に見合ったテーマを考えます。相談はメールでもラボ訪問でも結構です
分子生物学・分子進化学
DNA/RNAの配列決定や発現解析,遺伝子配列に基づく系統解析などを主体としています
魚類から哺乳類まで,脊椎動物なら何でもありです
10:00-18:00
プログレスゼミとジャーナルゼミを週1回ずつ。別途自主輪読会も有り。
基本的には研究に専念してもらいますが,ラボメンバーとしての基本的な仕事(実験器具や試薬の管理,ゼミ運営,実験動物の世話など)は学生・スタッフ間で分担して行なっています。
楽しい研究室にしたいので,各種イベント(パーティやラボ旅行など)を提案・主催してくれる人は大歓迎です!
現在は行っていませんが,希望があれば検討します。ヴィクトリア湖(タンザニア)での長期野外調査の実績があります。
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